アフリカから密航する理由は?男児がエールフランス機下で亡くなる事故に「人類の悲劇」

2020年1月9日、エールフランスのボーイング(Boeing)777型機下部で、10歳前後の男児が亡くなっているのが発見され、男児の目的が「密航」だったことが明かされました。

男児はアフリカの最大都市アビジャンからたった一人で乗り込んだと見られ、死因は凍死か窒息死。

この事故にエールフランスは「人類最大の悲劇」とコメントしました。

男児はなぜアフリカからたった一人で密航を試みたのか、経緯と背景をエールフランスの言葉とともにまとめました。

男児がエールフランス機下で亡くなる事故

男児が乗ったのは、仏航空会社エールフランス(Air France)ボーイング(Boeing)777型機の旅客機の車輪格納部。

同機は7日夜にコートジボワールの最大都市アビジャンを出発し、8日朝にパリ北郊のシャルル・ドゴール空港に到着。フライト時間は

飛行中、車輪格納部内は気温と同じく氷点下50度程度になり、室温や気圧は人間が耐えられないレベルのもの。このような場所に、なぜわずか10歳の男児が入り込んだのでしょうか。

遺体が見つかったエールフランスのボーイング(Boeing)777型機は、7日夜にコートジボワールの最大都市アビジャンを出発し、8日朝にパリ北郊のシャルル・ドゴール空港に到着した。男児はアビジャンの空港で車輪格納部によじ登ったとみられる。

旅客機が飛行する高度9000~1万メートルでは、気温が氷点下50度程度まで下がるが、車輪格納部には暖房もなく、与圧すらされていない

エールフランスは、男児の死を「人類の悲劇」と表現した。出典:JIJI.com

アフリカから密航する理由は?

AFP通信によると、欧米行きの旅客機では近年、車輪格納部に忍び込んだ密航者が凍死・圧死する事例が複数報告されており、多くはアフリカからの成人密航者だと報じています。

欧米行きの旅客機では近年、車輪格納部に忍び込んだ密航者が凍死・圧死する事例が複数報告されており、多くはアフリカからの成人密航者だ。出典:APF通信

密航の理由は主に、紛争、暴力、貧困、奴隷から解放されるため。他国の領土にさえ行きつけば、確実ではないものの、人道的な救助が受けられる可能性が飛躍的に上がるため。

この可能性にかけて、人々は命がけで密航を行うと言います。

またコートジボワールの治安筋は「男児が単独で旅客機の車輪格納部に侵入できたはずがない」との見方を示していますが、密航業者が背景にいることが予想されます。

国連児童基金(ユニセフ)は2日、欧州に渡った難民・移民の子供について、2015年1月以降、50万人以上が密航業者を利用したと推定されると発表した。出典:産経ニュース(2016年)

男児自身、もしくは男児の家族が密航費を用立てた可能性もあります。

後を絶たない密航者と狭まる受け入れ先

CNNは 米連邦航空局(FAA)は昨年7月、旅客機の車輪収納室などに隠れた国外への密航行為に触れ、世界規模での発生件数の中で77%以上がこれまで死亡しているとのデータを公表。

この種の密航を図ったのは1947年以降、少なくとも126人いたと報じています。

密航者の数や規模は空路に限らなければさらに増え、今回のような死亡事故は氷山の一角にすぎないことも分かります。

さらに、難民を受け入れてきた国も、経済低迷とともに受け入れを厳しくする動きも見せています。当初は寛容な姿勢を見せていた国でも、移動を制限したり、送還するという対応に切り替える動きが出ています。

戦乱などで故郷を失った人々は19年6月時点で約7000万人と、15年末から1割増えた。このうち正式に難民認定を受けて国外で暮らすのは約2500万人に上る。受け入れの負担は重く、当初は寛容な姿勢を見せていた国でも、移動を制限したり送還を試みたりする動きが出ている出典:日経新聞

出典:日経新聞

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