人工血液の人体への実用化はいつから?「血液型の性格」は大量輸血でも変わらないの?

2019年9月11日、防衛医大などの研究チームが人工的な「血液の開発」に成功したことが話題になっています。

常温で1年以上保存でき、血液型を問わない。このため、実用化されれば、病院に着く前に事故現場で輸血でき、救命率が上がる。研究チームの木下学・防衛医大准教授は「離島など十分に血液を準備できない地域もある。人工血液でこれまで救えなかった命を救える」と話している。出典:msnニュース

人工血液の実用化はいつから?

現実的に実用化がされれば、非常時の代用が期待され、多くの救命に貢献する可能性が期待できます。

現段階では実用化について言及されていません。ただし、人工血液を「新薬」に置き換えて考えると残すところ臨床試験と承認審査のみである可能性が高く、早ければ5年以内の実用化も期待できるかもしれません。

一般的に新薬の開発には9 ~ 17年かかる。


1)基礎研究(23年)

 天然素材(植物・動物・鉱物など)からの抽出(ちゅうしゅつ)や、化学合成・バイオテクノロジーなどさまざまな科学技術を活用して、くすりの候補となる化合物をつくり、その可能性を調べる研究です。候補となる新規物質の化学構造を調べ、スクリーニング試験を繰り返しおこなって、取捨選択していきます。最近はゲノム情報の活用も進められています。

2)非臨床試験(35年)

くすりになる可能性のある新規物質の有効性と安全性を、動物や試験のために人工的に育てた細胞を用いて確認します。

また、物質が体の中でどのように吸収され体内に分布していくのか、どのような影響を与えて体の外へ排泄(はいせつ)されていくのかなどを観察したり、物質自体の品質、安定性に関する試験もおこないます。

3)臨床試験(37年)

非臨床試験を通過したくすりの候補が、人にとって有効で安全なものかどうかを調べるのが臨床試験(治験)です(Q34 参照)。

治験は3段階に分かれていて、病院などの医療機関で、あらかじめ同意を得た健康な人や患者さんを対象に繰り返し試験をおこない、データを収集して、くすりとしての可否を判断します。

4)承認申請と審査(12年)

くすりとして有効性・安全性・品質が証明された後、厚生労働省に対して承認を得るための申請をおこないます。

(引用:制約協)

2030年には当たり前の技術になっているかも?

ただし、「多額の研究開発費を必要とする」という条件付きではあります。

研究者や支援による資金の規模にも実用化の時期は左右されそうです。

「血液型の性格」は大量輸血でも変わらないの?

人工血液は「血液型を問わない。」としています。

つまり体が拒絶しにくい作りになっているとみて差し支えなさそうですが、一般的に輸血の血液には以下のような制限があるため、人工血液とは大きく特徴が異なります。

(大量輸血の場合も)血液型すら問わない、というのはかなり想像を超えていますね・・。

(従来の血液の)保存期間は血小板が固まらないよう揺り動かして4日間、赤血球は低温で20日間ほどで、血液型ごとに大量に準備する必要がある。輸血には患者の血液型を調べる必要があり、救急救命士などは輸血できない。出典:msnニュース

詳しいメカニズムや性格への影響は不明。体の中でどうなるのか?とても気になります。

論文については→こちらから見ることができます。

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