2019年10月12日夜から13日にかけて関東・東北を通過した台風19号。
前例のない規模での甚大な被害が各地から報告される中、前回の台風15号の仮復旧中である千葉県内の被災地でも一部地域で甚大な被害を受けました。
中でも15号の被害が大きかった南房総市・館山市・君津市などでは再び停電や屋根が飛ぶなどの被害を受けており、過酷な状況が続いているといいます。
今回の台風の被害を受けた現在の被災地の状況や必要な支援について、現地の声とともにまとめました。
目次
【千葉県 南房総市・館山市】台風19号被害の画像は?「ブルーシート飛び電線に・・」
館山市によると、台風15号以降、市内では2000軒以上の住宅損壊が確認されていました。
そうした住宅の多くは屋根に被害を受けたためにブルーシートがかけられており、今回の台風に備え土嚢を積んでいた家もあったといいますが、強風で煽られたブルーシートは土嚢を落とし、吹き飛ばされたそう。

海沿いに暮らす黒川菊栄さんの自宅も、ブルーシートの上に多くの土のうを置き、今回の台風に備えていましたが、土のうは強風にたたき落され、ブルーシートもほとんどはがれてしまいました。
黒川菊栄さん「(損壊した家を見て)本当になんかね、気が違っちゃったみたい」
14日は菊栄さんの子どもや孫など家族総出で、外壁の修復工事や家の中の片づけに汗を流しました。
黒川菊栄さん「(家族の手伝いは)もう本当にありがたい。みんな大工さんみたいにやってくれたり、瓦屋さんみたいにやってくれたり」
布良地区ではこのような住宅が他にも見られ、住民たちによる必死の復旧作業が続いています。出典:チバテレ+
今回の19号の台風は千葉圏外で多くの水害が報告されており、なかなか現地の状況を伝えてもらいない、という声も聞かれます。
被害は想像よりも軽微だったとの住民の声も聞かれるものの、現在も3400軒あまりが停電、新たに瓦がはがれ落ちるなど被害が拡大したと言う報告もあり、「復旧状況は振り出しに戻ったようだ」と話す方も。その心労は察するに余りあります。
外明るくなってきたけどまだ停電中電気こない。ブルーシート剥がれた家々が道路沿いからも見える。お隣も15号の後、屋根に上って懸命に作業してたけど全部飛んで土嚢も落ちて瓦ズレたのがむき出しに…#台風15号 #南房総市 #鋸南 #館山市 #台風19号 pic.twitter.com/9BoSN0BpOr
— 雫 (@ymM95c28vFa9TlY) October 14, 2019
心身とも疲れた
ブルーシートが飛ばされ土嚢も落ちたけど屋根は無事だった
これからの片付け、やらなくてはいけない事を考えると力が抜ける
ひとまず今日は休む
ドリフェスへ行く気力、体力残ってるかな#館山市 #台風19号 pic.twitter.com/AIONu4MKZF
— onioniX@勇往邁進 (@oniakax) October 13, 2019
【南房総市・館山市】地域の声やボランティア募集も
今回の台風は決して軽微な被害で済んだ、とは言い切れませんが、南房総市や館山市の防災対策に15号の教訓が行かされた、みんな各世帯で台風対策ができていた、と言う声も多く聞かれました。
改めて自己防災・自治体の防災対策の精度向上の重要性を感じます。
【台風19号】#台風15号 で甚大な被害を受けた安房地域。 #台風19号接近 に備え、各自治体は10日、対策に追われました。 #南房総市 では避難所増設や各地域に発電機を配備。 #館山市 は新たな避難所を設置し、バスで住民を移送するそうです。
詳細はこちら→ https://t.co/RtmHRqPpkJ#鋸南町 #千葉日報— 千葉日報 (@chibanippo) October 11, 2019
千葉の前回の台風を教訓にして早めに避難して被害がない自治体とか素晴らしいね。一軒一軒まわって呼び掛けて、避難所までバスも出たって。前回の台風被害は酷いしあってよかったなんて思わないし思っちゃいけないけど、教訓にして次に生かせるのは素晴らしい。館山市。
— KATE (@mkcslkate) October 13, 2019
- 19号では避難対策は上手く行き、幸いな事に被害も軽微だった模様(防災は空振りがベスト)
- この数日間の生存戦略は成功。幸いにも自分の住む地区は停電も新たな被害もなく落ち着いているけど、ただただ疲れました。
- 館山市はブルーシートが乱舞して、停電との報告あり。今回はスマホが通じたので連絡取り合えてたすかりました。
- 一番初めに思った事は、「あれ?Wi-Fiの電源が落ちてない。」と思いました。 なんか、生き延びたらしい。
一方で現在、南房総市や館山市では次のような問題が起きています。
- 停電
- 断水
- 屋根・外壁修理の人手不足
- ブルーシートかけの応急措置の人手不足
- 瓦礫やゴミなどの撤去の人手不足
- ゴミ処理が追いつかない
- 詐欺被害の懸念
特に屋根の修理は3年待ちとも言われるほどの人手不足の状態。しかし修理が遅れれば「雨漏り」「カビ」の原因ともなるため、家が受けるダメージは深刻。中には家を諦める人も。
さらに再びの停電は深刻です。給食センターでは給食が作れない、家庭でも生活に大きな支障が。「千葉の台風19号の被害が比較少なかったにもかかわらず停電件数が一番多いのはなぜ? 台風15号の対応に問題は無かったのか。」といった声も聞かれます。
ボランティア募集情報
なお、現在両市のボランティアセンターでは 市内外・市内限定それぞれ、作業内容に応じたボランティアを募集しています。現地のボランティアさんからは「予想以上の被害だった」と言う声も。
南房総市災害ボランティアセンター→こちら
館山市災害ボランティアセンター→こちら
千葉県館山市での台風災害ボランティアに行ってきました。甚大な被害に驚きました。https://t.co/gArmZHxyXE pic.twitter.com/NCzYaL2RQX
— 松崎さち(佐智)・船橋市議会議員 (@sachi_matsu) October 15, 2019
ネットの反応
高齢者多いだけに… 大災害になった19号の被災地とともに復興してほしい
館山市早めの対応で被害者ゼロ。台風15号で被災して間もない方々が、 命を守る選択をされた。これからが本当の復興!微力ながら支援したい。
この度は館山市の被害が少なかったとニュースにありましたね。それでも他のところは酷い被害ですね。本当にこれからが大変だと思うので 祈ってます。
台風一過で館山市は気温が高くなってるようで、停電エリアでは体調気を付けてほしい。
千葉県の人達を忘れないでほしい… なぜ、15号の時もっと動いてくれなかったのか。。
千葉被害も関東台風被害もそっちのけでラグビーか。。
10日頃には世界最大の台風が来ると世界中のメディアも知っていた。千葉の前例もあった。なぜその時に災害対策本部を設置しない!12日は安倍も菅も全く会見はおろかSNSによる発信もしなかった。