沖縄 豚コレラの感染源やワクチン摂取は?養豚場の被害額と保障についても

沖縄県は8日、沖縄県うるま市の農場で飼育されている豚から、国の豚コレラ検査で「陽性」だったことを発表しました。

県の8日午前の発表によると、すでに豚コレラは隣接する他の農場からも検出され、現時点で1813頭の養豚のさっ処分が決定。

強い感染力を持ち感染が食い止められない豚コレラに、畜産農家への大打撃は避けられない状況です。

うるま市で確認された豚コレラの感染源やワクチン接種の状況、農家に対する被害や保障などについてまとめました。

沖縄 豚コレラの感染源やワクチン摂取の状況は?

沖縄の豚コレラの感染源については現時点で結論が出ていません。

これまでの調査から、日本の豚コレラ感染は「近年中国で発生している、弱い病原性を示す豚コレラが原因である」ことが報告されています。

感染ルートは汚染された肉が検疫を免れて何らかの理由で野生イノシシの食物となり、感染が拡大。その後の日本各地への感染拡大も、多くは野生のイノシシが感染源と言われています。

しかし今回の場合は沖縄が離島であることから、媒介者はイノシシではない可能性が出ています。

農林水産省の調査では、これまでに確認されたウイルスは極めて似た遺伝子型だったことが分かっており、感染は地続きで拡大したと考えられてきた。

沖縄で感染が確認されれば、主に野生イノシシが媒介していたとされる感染経路とは別ルートで持ち込まれた可能性がある。出典:朝日新聞

ハエやネズミが感染源か

農林水産省は2019年521日の第7回拡大豚コレラ疫学調査チーム検討会で、ネズミやハエが媒介者となった可能性も指摘

沖縄には約20万頭の豚が飼育されており、今後の感染が懸念されます。

これまでの疫学調査から検討会は養豚密集地域ではウイルスが付着したネズミやハエが豚舎内にウイルスを運んだ可能性も指摘し、殺鼠剤の散布やネズミの新たな侵入を防ぐ必要もあるとした。出典:食品産業新聞社

沖縄の養豚場は豚コレラのワクチン摂取はしていた?

国内では、豚コレラの感染拡大により2019年10月から養豚場の豚へのワクチン接種を開始しましたが、沖縄県はワクチン接種をしていませんでした。

ワクチン接種が確認されている県は以下の通り。

ワクチン接種地域は、
(感染地域)群馬県、埼玉県、長野県、山梨県、静岡県、愛知県、岐阜県、富山県、石川県、福井県、滋賀県、三重県
(周辺地域)茨城県、栃木県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、京都府、奈良県   出典:NHK

これまでの経緯

豚コレラがの感染のきっかけは、2018年の9月に岐阜県で確認された豚コレラ感染。その後中部地方、関東地方と感染が拡大していきました。

農林水産省は野生のイノシシが豚コレラの媒介者になっていることを挙げ、野生のイノシシや餌にワクチンを混ぜた対策を試みましたが、有効な対策とはならず。2019年10月から養豚場のブタにワクチンを接種することを決定しています。

養豚場の被害額と保障

これまでに豚コレラの感染により、15万頭を超える養豚がさっ処分を受けています。

被害総額については数字が公開されておらず、全体の被害状況が不透明な状況です。

保証について

一方で豚コレラの保証については、農林水産省で以下のような保障が紹介されています。

殺処分家畜等に対する手当金

  • 患畜:家畜の評価額の3分の1
  • 疑似患畜:家畜の評価額の5分の4

殺処分家畜等に対する特別手当金

  • 患畜:家畜の評価額の3分の2
  • 疑似患畜:家畜の評価額の5分の1

死体、汚染物品の焼埋却に要した費用に対する交付金(2分の1)

(通常、都道府県が焼埋却を実施。国2分の1、県負担分は特別交付税措置)

このほか、

・経営支援互助金、
・経営再開に必要な資金の融通、
・豚マルキンにおける生産者負担金の納付免除、
・発生農家及び野生イノシシ陽性確認地点から10km以内に位置する農家に対する支援
・移動制限・搬出制限区域内の農家に対する費用や資金融通の支援

こうした保障が満額保障が出たとしても、収入源を失う農家の経済的な負担や精神的苦痛が大きい状況には代わりはありません。

現地の声として先に感染が確認された岐阜、愛知などでは、被害件数に対して再開農家が圧倒的に少ないというデータが確認されており、補償の手薄な状況も推察されます。

農家の人々は

・「補償額が足りない上に豚コレラ再発の心配もある」
・「初期投資や人件費のために廃業できない」
・「さっ処分された豚たちを思うとたまらなくなる」
・「廃業にもお金がかかる」

といった様々な苦悩を抱えているといいます。

岐阜県養豚協会によると、被害農家17戸のうち再開にこぎ着けた農家はわずか1戸。

愛知県によると、被害農家30戸のうち、経営再開は1戸、試験的に豚を導入する農家は7戸。

福井県の被害農家は2戸とも廃業する予定だが、畜舎の解体費用など不安が大きいという。出典:日本農業新聞

沖縄県は養豚が盛んで20万頭の養豚がいるため、原因の特定や感染対策が十分でない場合、県内の養豚が壊滅的な被害を受ける可能性もあります。

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