「隠し沢」岩手県の山中で不思議な体験をした釣り人の話が「心打たれる」「美しい」とTwitterで話題

「今日、友人に連れられて釣りに入った川。 明らかに隠し沢だった……。 」普段、人が滅多に出会うことのない場所へ行ったある釣り人の不思議な体験が、Twitterで話題になっている。

「隠し沢」とは、江戸時代に少なくとも3度の大飢饉を経験した東北地方の先人が人為的に作った「天然の食料庫」。

友人と「明らかな隠し沢」に入ったというその情景描写に、「心を打たれた」「美しい描写」と賞賛の声が上がっている。

「隠し沢」岩手県の山中で不思議な体験をした釣り人の話

Twitterで貴重な体験を綴ったのはすぽんちゅ(@OGmk23797)さん。

友人に連れられある沢に釣りに出かけた時の様子を連投で紹介しているが、その体験談によれば、隠し沢と疑われるその沢は、明らかに人為的に作られており、木々、植生、川魚などの資源が豊富にあった。またこれらは全て有事の時のために隠されているようだ、とのこと。

説明の一語一語が「非現実的な光景」なのに「その美しい情景」をその場で体験しているような臨場感が伝わってくる。

 

すぽんちゅ(@OGmk23797)さんは、「隠し沢は地図に載っていない」「入り口はカムフラージュされている」「水源の奥地まで徹底的に整備され、食糧となる生き物や植物の資源が豊富にあった」「魚止めの上にも魚の資源が豊富だった」といった様子から、江戸時代の大飢饉を教訓に作られた人工的な食料庫だと断定している。

事実、この場所が発見された岩手県では江戸時代、16年に一度は飢饉が訪れ、さらに年貢の取り立てが厳しかったことから盛岡藩総人口30万人の4分の1、約7万人が餓死し、領民は生きるために動植物を食べ尽くしたという歴史も残されている。

当時の領民がこの先飢えないことを願い後世へ残した文化だとすれば感慨深い。

隠し沢は「村の共有物」荒らさないように注意

魚も植物も資源の豊富な場所に遭遇したすぽんちゅ(@OGmk23797)さん。

捕まえた魚などは全て逃し、何も取らずに帰宅したそう。その理由はこの「隠し沢」の意味を理解していたほか、現在でも管理者がいることも知っていたため。

部外者が無闇に場を荒らすことは止めるよう、忠告もしている。

こうしたすぽんちゅ(@OGmk23797)さんの行動に、コメントには「その知識を持っていて、なおかつ荒らさずに帰る貴方の快さに胸を打たれました。
貴重なお話を見れて良かったです」といった感謝の声が上がった。

また「その場所はこれからも豊かに、環境の変化に侵される事の無い事を願います。」と、場所は公表しないよう求める声も相次いだ。

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