ノースサファリサッポロで死亡「虐待だ」SNS炎上でようやくの閉園に安堵・社長へは怒りの声も

2005年に開業した民間動物園「ノースサファリサッポロ」が20年にわたり無許可営業を続け、札幌市の指導に応じないことから、事実上の閉園命令を出す方針を固めました。

ヒカキンやはじめしゃちょーといった大物YoutuberやTVなどへのメディア露出もあった一方で飼育環境の悪さに心を痛める声も多かったといい、今回の閉園命令に安堵する声などが寄せられています。

ノースサファリサッポロで死亡「かわいそう」SNS炎上

札幌市の町中から車で40分ほどの山間に位置し、イオンやツキノワグマなど約150種の動物を飼育するノースサファリ。

「動物たちとほぼ柵なしの状態でえさやりやふれあい体験ができる」ほか、動物と泊まれるというグランピング、ライオンの檻の中に入れる「ライオンの餌やり体験」、ワニの背中に乗れる「ワニライド」、キケン動物と触れ合える「デンジャラスゾーン」(公式HPより)などのアクティビティを用意していました。

また入園料も中学生以上は1300円~1900円、小学生以下は600円~700円と手ごろ。

また飼育動物のタレント化や九州まで動物の出張にも応じ、一躍有名に。

出演メディア一部

日清食品どん兵衛、マクドナルド、サントリー、全日空、日産自動車といった大手の企業のCMほか、世界の果てまでイッテQ!、めざましテレビ、ヒルナンデス!、ラヴィット!といったTV番組やドラマHikakinTV/ヒカキン、セイキン、Fischer’s-フィッシャーズ、東海オンエアなどのYoutube他

園でもYoutubeを運営しており、ライオンや蛇などに至近距離で触れ合う様子を撮影した動画を多数投稿。チャンネル登録者数はYoutubeだけでも32万人を超えており、人気コンテンツとして成功。春にはリニューアル予定が告知されています。

しかし昨年夏、飼育していた2頭のライオンの赤ちゃんが死亡。死因は多臓器不全であることが報じられましたが、公式HPは詳細を語らず。来園者らからは、状況的に見て酷暑の中長時間外に連れ出したことが原因だろうという声も上がっています。

公式サイト「アポロとルーナについて」

また、別のエリアでは平均寿命が30年といわれるアザラシ一頭も3歳で死亡。

札幌市の調べによれば2015年に礼文島で捕獲された野生のゴマフアザラシを9頭購入するも、2020年時点で7頭も死なせていたことが判明。

来園者の間では「コイの池のようなところに3匹も入れられていた」「グランピング施設の狭いところに身動きできない状態で入れられている」などの環境が疑問視されていました。

ワニの口にガムテープも

そのほか、動物の生態を無視するような虐待疑惑のアクティビティが次々に発表され「金儲けのために動物が犠牲になっている」「かわいそうすぎ」「市は気づいてないのか」と炎上する事態に。

ようやくの閉園に安堵・社長へは怒りの声も

今回の札幌市の対応に、SNS上では「どうぶつとふれあえる環境をこどもたちから奪わないでほしい」「まって、無許可だったとか閉園とか、頭が追い付かない」と惜しむ声もありながら、これまでの飼育環境を心配していた人たちからは「ノースサファリはさ、動物と一緒に宿泊とかさ、 働かされてる動物達にとってブラックすぎるなと思ってた」「早く自由になってしあわせになってほしい」安堵の声が聞かれました。

一方、ノースサファリではこの報道を受け「事実と異なる」として声明を発表。

「必要な許可はすべて取っており、閉園の予定もない。都市計画法に係る事項については真摯に対応させていただいてる状況。「市の再三の指導に応じず」と行政を無視しているかのような報道は大変遺憾です。」

とコメントしています。

2月1日に一部メディアにて報道された内容に際し現時点でのコメントをお知らせいたします。

当園は動物取扱業・宿泊業・飲食業に必要な許可を全て取得した上で営業しておりますが

札幌市が当園に対し、あたかも「閉園命令」を発布したかのような誤認を招きかねない記事

となっている点について大変困惑しております。

 また都市計画法に係る事項のあり方については、以前より札幌市の当該部署と専門のコンサル

タントを交え改善計画を協議しており、真摯に対応させていただいてる状況です。

また本件に係る次の訪問日程も決まっており、「市の再三の指導に応じず」と行政を無視して

いるかのような報道は大変遺憾です。

 現在進めております札幌市の当該部署との協議・調整事項及び報道内容と事実関係の差異に

ついて週明けにあらためて市に確認をし、引続き適正な対応をしていく所存です。

 有限会社サクセス観光

メディアでは大人気となったノースサファリ。地元からは、来園者から聞かれる動物たちの飼育環境が改善されることを望む声が絶えません。