日本各地で豪雨の被害の報告が相次いで報告されています。土砂災害地域・浸水地域では生活確保のための早急の復旧作業が望まれる一方で、新型コロナウイルスの蔓延防止策や広範囲の被害により、これまで以上に人手不足も予想されます。
青森県むつ市の被災地の様子
今回は自力で土砂のかき出しをしなければならない場合の服装と注意点、また、あると便利な道具についてさくっとまとめていきます。
土砂かき出し時の服装や注意点は?
土砂のかき出しの際に特に注意することは、怪我と熱中症、そして二次災害です。
第一に、怪我の防止。
必要な服装
・全身を覆える服装(長袖長ズボン)
・マスク(防塵マスクが望ましい)
・軍手
・丈夫な長靴・作業靴 (踏み抜き防止のために鉄板入が望ましい)
・帽子/ヘルメット
携帯したい物
・水分補給の飲み物
・ヘッドライト
・応急セット
・笛(万が一の時に助けを呼ぶ時に)
「(特非)レスキューストックヤード」さんの災害ボランティアの予備知識では作業時の服装が詳細にまとめられています。
【ボランティア情報】服装の注意事項です。
・安全のため長袖と長ズボンで
・けが防止のため、マスク・手袋等を各自でご用意を
・土砂除去を行う場合は、スコップ等をご持参ください
・持参品には記名!
無理せず作業を行ってください!
画像:(特非)レスキューストックヤード #台風19号長野県被害 pic.twitter.com/uZ7zexkE5A— 長野県防災 (@BosaiNaganoPref) October 18, 2019
暑くても怪我防止のために長袖や長ズボンでの作業を行いましょう。通気性の良い服装もありますが、作業は想像以上に過酷で危険が伴います。
足を土砂にとられて転倒することもあるため、上下、丈夫な衣類で覆うことを強く勧めます。傷を負わなくても、皮膚に泥が触れるだけでも細菌感染する場合もあるため、泥に直接触れた場合は石鹸でよく洗い、消毒できる方が無難です。
そして、熱中症も注意。曇りや雨天時でも、汗により脱水症状が起きやすくなります。水分はこまめに取ることができるよう、手元に携帯しておきましょう。
二次災害防止のために
二次災害を防ぐために、作業のは家族や近隣住民と情報共有しておきましょう。手元にあれば、携帯電話や笛など、すぐに人を呼べる物を携帯する方が良いでしょう。
土砂かき出しであると助かる道具は?
土砂のかき出しは、流入物に混ざる木々や倒壊した家屋の一部などにより、スコップが入らない、と言った場合も想定されます。
あると便利な道具は次の通り
大きな土砂をかき出したい
・剣スコップ・角スコップ・十能・バール・重機など
細かな土砂をかき出したい
・ちりとり・水切り・デッキブラシ・モップなど
その他、土砂運搬のための軽トラックや倒木の伐採にのこぎりなどもあると非常に役立ちます。
粉塵・熱中症・破傷風に気をつけて
土砂は日をまたぐと硬くなる上、思うように作業が進みにくくなります。さらに下水の水が付近であふれた場合は臭いもキツく、早く現状復帰をと気ばかり焦りがちになります。
まずは身の上の安全確保が第一優先。熱中症や怪我による破傷風を防ぐために、一人での作業や無理な作業は避けてください。
被災地域の皆様には心よりお見舞い申し上げます。皆様の健康と1日も早い生活の復旧を願っております。(文・溝口)