「見下し」とは、その人の持つ本来の能力や価値を過小評価したり、その人を信頼せず、行動や思考を勝手に決めつけたりする態度や言葉を指します。
なんだかいつもターゲットにされるなぁ・・という人は実は「見下されやすい特徴」を踏んでいるかもしれません。
人に見下される特徴って?行動や態度3選
人に見下されやすい人に特徴的な態度とはずばり、周囲に「弱い」印象を与える言動を指します。以下に具体的な特徴的な態度を12個挙げてみました。どれも重要ですが、今回は3つの問題について詳しく解説していきます。
- 自己主張が弱い
- 態度が消極的
- 批判を受け入れてしまう
- 決断力がない
- 自分の意見を押し通さない
- 自分の成功や努力をアピールしない・謙遜しすぎ
- 責任感がない
- 感謝やお礼を過剰に言う
- 自分で解決しようとしない
- 責任を回避しようとする
- 不安や恐怖を感じやすい
- 他者を喜ばせようとする傾向が強い
自己主張が弱い
自分の意見や要望をあまり表明せず、「人の顔色をうかがう・意見を合わせる・嫌でもNOと言えない」。このような態度は、自分という存在感がないとみなされ、他人に軽視されやすくなります。
対立したり議論したりせず、無条件に相手の意見に同調して「長いものに巻かれる」「波風を立てない」のも、リーダーシップに欠ける、自分を守ることができない人として見られてしまいます。
改善方法は、小さなことから自分で決定権を持つ癖をつけること。時には「ノー」と言うことも同じくらい大切なことです。「無理なものは無理」と断る練習を。例えば、スケジュールが合わないときに「今回は無理です」と言うなど。感情を隠すことは実は大きなストレスになり、さらに自己主張ができなくなる要因にもなりがちなためです。
もし、上司のような意見の言いにくい相手であれば「私は〜こう思う。」といったアイメッセージの手法を取ることで、相手に配慮しながら自分の気持ち・考えを無理なく主張できます。
日頃から小さなことから自分の意見を通すことに挑戦してみて。自分の時間やエネルギーを守り、無理をしなくなると自己肯定感が高まります。
またこのような決断は同時に「小さなお願いを聞き入れてもらう」交渉に成功したということでもあります。自分を大切にすることは、周囲にも忌憚なく意見を伝えられるようになるベースになるとも言えます。
態度が消極的
言葉だけでなく、視線や挙動といった「非言語」のコミュニケーションがうまく表現できないと、下にみられやすくなります。表情や動作を積極的に使うことで、今よりもはっきりとした意思表示や存在感を示すことができるでしょう。
NGな態度
- 目を合わせない
- 声が小さい
- 口調が曖昧
- 姿勢が悪い
- 表情が暗い
- 態度が緊張している
- 落ち着きがない
- 言葉選びに時間がかかる
不安や恐怖を感じる環境では、いつもと違うことをしてしまったり、NG行動をとってしまいがち。まずはこれらが「弱さとして認識される」ことを知るだけでも意識が変わります。
GOODな態度
- 相手の目を見て
- 声はできるだけ大きくはっきりと
- 迷っても、口調はハキハキと
- 姿勢はピンと
- 常に笑顔
- ストレッチを心がけ、緊張しそうなときは肩を回すなど体の緊張を物理的にほぐす
- 対面では慌てず、一呼吸置いてから動く
- 会話には無理に返そうとしない。相手の話を遮らず聞ければOK、軽やかに相槌を打つ工夫を。
NG行動の正反対の行動には、嫌味がありません。元気すぎても損をすることはないのです。
積極的になれないときは、フィジカルを鍛えたり、趣味に没頭して「自分を大切にする」ことが自信につながり、克服できる可能性がグッと高まりますよ。
批判を受け入れてしまう
批判や指摘を受けたときに反論せずにすぐに受け入れる姿勢は、相手に優位性を与えることが多く、自己評価も総じて下がります。自己犠牲精神が強い人にも多く、自分が変わればこの状況が改善すると思いがちです。
自分は円滑なコミュニケーションのためだと思っていても、実は上下関係を産みやすく危険です。反論するという選択肢を持ち、コミュニケーション上ではあくまで対等であることを意識していくと良いでしょう。
例えば「君にはできないなぁ」などと下げワードを言われた場合。内心では受け入れられなくても「ははは・・」笑ってやり過ごすなど、耐えることはNGにしたいところ。自分でも気が付かないうちに、心に大ダメージを食らってしまいます。
また、批判に対し防御しないと、受け入れられたと相手が感じさらなる批判を与えるきっかけを作ってしまうため、非難がエスカレートするケースもあるのです。
たとえ自分の理想が高く、相手の非難や中傷を「そうかもしれない」と受け入れそうになったとしても、自分そのものや人格を否定する言葉には反論をしてください。内心で自信がなくても「そんなことないですよ。私はできます!」などと跳ね除ける癖をつけ、自分を鼓舞するように反論しましょう。
モラハラ被害者にも共通する「見下し」
見下されやすい人とモラハラ(モラルハラスメント)の被害者には、いくつかの共通点があります。どちらのケースでも、加害者からの心理的・感情的な攻撃や支配に対して、自己をうまく守ることができず、相手の優位に立たれがちになります。
- 自分の感情や考えを相手にしっかりと伝えられない
- 他者からの否定的な言葉や態度を受け入れがち
- 他人に合わせすぎる
- 相手に依存してしまい関係が一方的になる。
- 批判に敏感で、相手の攻撃を正当化してしまう。
- 相手の期待に応えようとして無理をする。
- 批判や拒絶に対する不安が強い。
見ていくと、一般的にビジネスシーンで見下されやすい人の特徴とも一致します。
モラハラする加害者の場合は特に人の粗探しが得意なため、上記のような行動が少しでも見えると、何倍にも誇張して攻撃をしてくる傾向にあります。
決してモラハラを受ける人だけの問題ではありませんので、加害者からは直ちに物理的・精神的な距離をおいてスルーしましょう。ですが、少しでも意識をして行動を変えていくことで、こうした被害にも遭いにくくなります。
まとめ
「見下し」という言葉の通り公平でない、対等でないコミュニケーションは仕事でも恋愛でも、苦しいもの。覚えておきたいのが、見下してくる人が必ずしも100%正しいわけではない、ということ。
尊敬や敬意のない、見下す行為は、コミュニケーション能力に長け共感力が高い人ほど、こうした相手の態度に深く傷つき、悩みやすい傾向にあります。「見下されやすい」傾向を客観的に知り、いくつかの方法でこの苦しいコミュニケーションに一工夫を加えてみてください。
大切なのは、自分を守ると言う意識を持つこと。中には会話が成立しない、暴力を振るうなど、相手に問題がある場合も少なくありません。
そのような場合は適度な距離を置き、第三者に相談しながら適切なコミュニケーションの取り方を探るのが良いでしょう。