全国的に記録的な冷え込みが続く中、Twitterでは「ゴーストアップル=お化けみたいなりんご」の画像が拡散され話題となっています。
画像によると、空洞の氷がりんごの形そのままに形成され、木に成っている。奇跡が生み出した自然物。一体その発生条件は?日本でも出来るのでしょうか。
ゴーストアップルができる条件は?
話題になっているのは進撃のChannell (@roketdan4)さんの下記ツイート。国内で話題になってはいますが、写真の画像はミシガン州の農園で撮影されたものになります。
ゴーストアップルは、雨氷が落下する前に腐ったリンゴを覆い、リンゴがどろどろになると、最終的に滑り落ちて、氷の殻が木にぶら下がったままになるという珍しい現象です。 pic.twitter.com/7kc92tSoWk
— 進撃のChannell (@roketdan4) January 7, 2021
説明通り、ゴーストアップルが出来る条件というのは
・傷んで放置されたりんごに、氷のように冷たい雨が降り注ぎ
・着氷性の雨と氷点下の長期にわたる気温の組み合わせにより氷の膜ができる
・中のりんごが地面に滑り落ちて写真の状態になる
というもの。
コーネル大学のハーマンM.コーン農業生命科学教授であるスーザンブラウン氏によれば、一部のリンゴ、特に収穫期の後半に木に残っているリンゴの果肉は、ほぼアップルソースのような粘稠度に崩壊すると説明しました。「皮の内部はドロドロで、まるで水風船のような状態を保ちます」とのこと。
周囲を包む氷は着氷性の雨と氷点下の長期にわたる気温の組み合わせにより形成され、氷が果実全体を包み込んだ後、傷んだ液状のりんごが氷球の底から染み出すのだそうです。(出典:TODAY)
りんごは凝固点が低く、凝固点降下(固体になる温度が下がること)が大きいため、氷よりも先に中身が溶け出してしまうのだとか。
理屈を聞いてもにわかに信じられないこの成り立ちですが、条件さえ合えばいくつも出来るとのこと。
GHOST APPLES 👻🍎
After freezing rain in Michigan, apples that hadn’t been picked got coated in ice. Many fell off the tree. Some had their insides turn to mush as apples have lower freezing points. The mush and skin fell, leaving these “ghost apples.”
📷: Andrew Sietsema pic.twitter.com/MWKUUv43aI
— Tyler Sebree (@TylerWSFA12) February 8, 2019
「りんごの形の氷」日本での事例はある?
りんごの形の氷、実際に日本のりんご農園でも起こりえるのでしょうか。
ゴーストアップルの一番の条件は「腐ったりんご」と「着氷性の雨と氷点下の長期にわたる気温の組み合わせ」ですが・・。
りんごの名産地青森では、りんごは凍れどゴーストアップルはみたことがない、という声も。
ゴーストアップルが確認されたミシガン州の寒い季節の平均最低気温は -7°C、最高気温は -0°C。
一方青森県は -2.5°C、最高気温は3.7°C。
二つの地域の気温を比べれば微妙な気候の違いがありますが、日本で目撃情報があればぜひご一報ください。
ネットの反応
誰にも食べられずに生涯を終えようとする林檎を優しく包んだんだね。
— ベゼル (@bezelevil08) January 8, 2021
こんなに綺麗なのに、ちょっと怖いネーミング
溶けちゃうのもったいないけど、その儚さが美しいですね🍎✨— ももの助 (@niko8room) January 7, 2021
自然ってすごい!
— ごとみろ (@fmanimani) January 8, 2021