8日午前6時40分頃、岐阜県岐阜市の市道で道路に設置されていた重さ2トンもの貯留槽のふたが外れ乗用車を直撃する事故が起こり、その一部始終を収めたドライブレコーダー映像が話題となっています。
蓋が外れた原因はどうやら豪雨の影響があるよう。前触れもなく2トンの鉄の塊が大型車を跳ね上げる様子に「こんなの避けようがない・・」と驚きの声も上がっています。
【岐阜県】貯水槽の蓋が車に直撃する瞬間がドラレコ映像に
事故の瞬間を収めたドラレコを公開したのはかいと (@GD104_No11)さん。
朝、岐阜公園前から岐阜駅に向かって走行中の出来事。
ドラレコにて。
大雨の影響かな?怖い。 pic.twitter.com/blaAK9uMI1— かいと (@GD104_No11) July 8, 2020
動画では、前方を走っていたワゴン車周辺が突如水蒸気に包まれ、視界が開けると同時に車体後方が直立寸前まで跳ね上がりその後落下。
いつの間にか車体のフロントも激しく損傷しているのがわかります。
一体いつの間に?なぜこんな事態が起きたのか。その理由はマンホールの下で起こっていた大雨による変化にあるようです。
「まるで空気砲」マンホールの蓋吹き飛びの理由
NHKの報道によれば、ふたは縦1.2メートル、横2.4メートル、厚さが26センチある鉄筋コンクリート製で、重さはおよそ2トン。
これほどの重さの蓋でも吹き飛ばしてしまうものの正体は「豪雨による管内の急激に圧縮された空気」ではないかと予想されています。
資料によれば、一般的に知られているのが豪雨などによるマンホールの蓋の吹き飛び事故。
重さ40〜50キロほどする蓋ですが、蓋下の水量が一気に増すと、閉じ込められ圧迫された空気が逃げ場を探して蓋裏を押上げ空気鉄砲のような状態に。これを「エアピストン」現象と呼ぶのだと言います。
1時間雨量が50mmを超える雨が降ると、マンホールの鉄蓋が吹き飛ぶことがあります。これは「エアピストン」と呼ばれる現象です。
ふだんの下水道管は水がチョロチョロとしか流れていませんが、大雨が降ると下水管は流入する雨水で一杯になり、下水道管内にあった空気がマンホールの穴の中で圧縮され、重量が40〜50kgもある鋳物製の鉄蓋を吹き飛ばすのです。出典:ウェザーニュース
人に当たれば大怪我の恐れもあるため、マンホール開発には空気の圧を抜くための改良も行われています。
一方で貯水槽のマンホールは重さ2トン。これほどの重さのマンホールが跳ね上がった事例が確認できないため、非常に珍しいことかもしれません。
確かマンホールに一気に水が流れるとなるんやったかな。前になんかで見た気がする。これ最悪飛んだ蓋で死人が出る可能性もあるらしい。
— まさ (@MASA4706) July 8, 2020