2019年9月8日、8月29日に東京ドームで行われた巨人―広島戦である男性客が長野久義外野手に対し非常識なほどの「ヤジ」を浴びせた動画が拡散され、話題になっています。
この動画により広島ファン内外からは、男性を「出禁」にするべき」という意見が多数寄せられる事態に・・。
問題の動画やヤジの犯人の顔画像、そして現状、男性を出禁にできない理由についてもまとめました。
長野久義外野手へのヤジ動画にファン怒り!広島観客の顔画像は?
今回問題になっている動画はこちら。
問題の男性のすぐ横にいる観客が撮影している動画からは、眼前で練習している長野久義外野手に対して挑発的かつ侮辱するような怒声を浴びせる様子が収められています。
周囲のファンはこれに対抗し強くたしなめますが、「黙れ」などと言いながら勢いは止まりません。
言葉を拾っていくと
- 「選手に迷惑かかってるだろ、てめえのせいで今日打てなかったらどうするんだよ」
- 「いや、どうせ打てないでしょ。2割だから」
- 「帰れ早く!」
- おい長野が2割だってよ!拡散しろ拡散しろ!
などを繰り返しています。
この男性1人が暴言を吐き騒いでおり、周囲のファンははスマホで動画を撮影しながら対抗。
- 「てめえとかいうなよ」
- 「楽しいの?それ?」
などと挑発しながらファンが連携して応戦している様子も伺えます。
周囲ファンが問題の男性に手を挙げることは抑え、言葉で応戦する対応は素晴らしかったですね。しかしながらこのヤジを前に、相当な怒りを感じていたことは察するに余りあります。
また、一部始終を見ていたコーチは広瀬コーチは「2割でも選手は一生懸命やっているんです。一番悔しいのは選手なんです。それをわかってください」と声をかけ、長野選手もバックネット越しに男性と対面。
長野選手に向かっても直接挑発し煽るも、長野選手が冷静に受け流すシーンもありました。
別の動画では、長野選手がバックネット際でヤジを飛ばした前出の男性客と向かい合っている。
男性客が「認識してんだ? 認識してんだ? どうしようもないね」などと言うと、長野選手が「そうよ。どうしようもないよ」と反応。
男性客は「いや、あなたのこと言ってないから。2割バッターいっぱいいるから」とはぐらかしたが、長野選手が「規定で(打率2割は)おれしかいないよ」と返した。
男性客は「あ、そうなの? ほーん、そりゃ大変だ」と小ばかにしたような態度を取ると、長野選手は「大変、大変」こうした大人の対応を見せた。他のファンから「長野、頑張れ!」と声援が飛ぶ中で、打撃練習に戻った。
(出典:AERA)
ヤジ男性の顔画像は
残念ながら、ヤジを飛ばした男性の顔画像は特定できませんでした。
出典:YouTube
係員らに「(ヤジを)抑えてください」といった注意に対し男性は「あ、はい」などと割合素直に返事をする場面もありましたが、実際にこのヤジで受けた長野選手や監督・ファンらの心の傷を考えると・・。
顔認証で出禁制度を作りたいくらいです。
ヤジの広島観客を出入り禁止にできない理由とは
今回のようなヤジはSNSの普及もあって、最近は度々見かけるようになりました。
親子連れで野球観戦するファンもいる中で、球場ではこうしたヤジは「特定の人物がいつもヤジを飛ばしている」風景は珍しくないという話も聞かれます。
残念ながら、現在はこうした罵声のようなヤジに対する処罰や出入り禁止の制度はなく、「注意」という形に止まらざるを得ないようです。
一番の問題は「言葉の暴力」だけでは警察沙汰になりにくい、ということと、「選手が我慢している」ことでしょう。
前提として「ファン」という名目で球場に足を運んでおり、ヤジが常態化していることも、取り締まりにくい理由の一つなのかもしれません。
ただし、今回のように動画が拡散・問題視されることで、球場側も選手やファンを守るために観戦ルールを設ける動きに向かう可能性が高まります。
ファンらの声で、球場が変わっていく事を願います。