木徳神糧(米の卸業者)がボロ儲けか JAが筆頭株主で不信感「転売ヤーと何が違うの」指摘も

値上がりが続く米の価格に加え、備蓄米の消失、止まらない日本米の海外輸出、「米を買ったことがない」発言でバッシングを浴びている江藤拓農水相の「世間知らずさ」、相次ぐ政府の失態に世間の怒りが高まっています。そんな中で、米の卸業者が「異常な利益を出している」と話題に。
SNSでは「価格を釣り上げている犯人を見つけた!」などとと話題になっています。

木徳神糧(米の卸業者)がボロ儲けか

米価高騰の裏で、10億円の増収

2025年4月、米の価格高騰が続くなか、米卸大手・木徳神糧(証券コード:2700)が発表した業績予想の上方修正が話題になっています。

大手米卸の木徳神糧は4月21日、業績予想と配当予想の修正を公表した。

売上高は前回予想より100億円増(6.5%増)の1650億円に修正、前期実績を460億円上回る見込みとした。
営業利益は同15億円増(60%増)の40億円に修正、前年実績を16億円上回る見込みとなった。
経常利益は同15億円増(57.7%増)の41億円に修正、前年実績を16億円上回る見込みとなった。
当期純利益は同10億円増(55.6%増)の28億円に修正、前年実績を10億円上回った。
配当予想も修正し、第2四半期末配当金に1株当たり普通配当30円に特別配当20円を加え計50円とし、期末配当金は1株当たり100円とし、通期合計で1株当たり150円の配当とする。

同社はグループの主力事業である米穀事業で2023年産米に続き2023年産米の需給不均衡が拡大するなか、強い需要に対応するため安定的な調達と機動的な調達に取り組み、取引先への安定供給に努めた。高騰する原料価格を価格交渉を通じて転嫁を進めることができた結果、想定を上回る業績等が見込まれることから上方修正した。
出典:農業協同組合新聞

発表によれば、2025年12月期の純利益は18億円から28億円へと大幅に上方修正され、過去最高益を更新する見通し。また、売上高も従来予想より100億円増の1650億円となる見込みです。これに伴い、株価はこの報道後さらにうなぎのぼりに上昇。

また、木徳神糧が手がけるもう一つの事業である「政府備蓄米の引き渡し」が始まったことも、株価を押し上げる材料となっています。これにより、さらなる利益拡大が予想されています。

背景にあるのは、2024年産米の品不足による価格高騰。木徳神糧の収益の8割は米卸業によるものだといい、「取引先との交渉を通じた適切な価格転嫁」を進めたことが、この大幅な増益につながったと説明しています。

しかし、これに対しネット上では…

「米の価格釣り上げた犯人見つけた」
「転売ヤーと何が違うの?」
「米不足になった途端に利益10億っておかしいだろ」

といった声も。実際、木徳神糧の大株主にはJA全農や農林中央金庫が名を連ねており、「中間業者だけが利益を吸っているのでは?」という疑念も根強く広がっています。

JAが筆頭株主で不信感「転売ヤーと何が違うの」指摘も

X(旧Twitter)上でも、業績ニュースを受けた一般ユーザーのポストが拡散。極端な増収や、株主の割合から「転売」や「売り渋り」の声は少なくありません。さらに「農家もスーパーも設けていない、中抜き業者とその上の企業だけが儲けている」という事実に怒りと不信感が広がっているようです。

「米価格の高騰」だけでなく「流通しない」状況が続く国内。消費者が高値で米を買わされる一方で、中抜き業者やJA系企業が莫大な利益を上げるという構造があるのだとしたら、それは健全とは言いがたいかもしれません。

SNSの反応