熱射病の応急処置は氷風呂に突っ込む方法が「唯一の最適解」twitterで話題に

連日全国各地で40度を越す猛暑が続く日本。東京都内では熱中症による死者が今月だけでも100人を上回っていますが、こうした状況でも極暑の中で労働に従事し、命の危険と隣り合わせの人は少なくありません。

中でも熱中症以上に命を脅かす症状に「熱射病」があります。あまり知られていない応急処置「氷風呂」が、周知しておきたい優れた応急処置だとしてtwitterで拡散され、話題となっています。

「熱射病の応急処置は氷風呂に突っ込め」の動画が話題に

日本では熱射病や日射病を含め、高温多湿な環境下において体内の調整バランスが崩れる障害を広く「熱中症」と呼んでいます。

出典:厚生省HPよりPDF「熱中症が発生する原理と有効な対策」

一般的には熱中症というとめまいや失神などを起こす状態が想起されますが、重症化すると体が熱のコントロール不能となり、重度の意識障害が発症。これを熱射病と言います。

熱射病は、端的に言って「死の瀬戸際」と言える一刻を争う状態なのです。

そのことがよくわかる応急処置の方法が今Twitterで話題となっています。それがこちら。

思いっきり氷水に浸かる男性の姿。初見では多くの人は「いやいや心臓が止まってしまう!!」と反応します。

ところが体内はこの時、それ以上に優先されるべき「血液凝固の危機」などと戦っており、一刻も早く体の芯を正常な体温になるまで下げなくてはならないのだそうです。

心臓は止まっても蘇生すればいいが、脳や血液は組織が変成し元に戻らないから」という、嘘のようで本当の話。

この応急処置に使用される「氷風呂」は選手の熱射病が懸念される東京オリンピックマラソンでも用意予定であることが知られています。

ゴールには氷入り水風呂を用意する。(中略)水風呂はゴール後に熱射病の症状が見られる選手に活用しようと考案した。これらは五輪本番でも用意する予定で、費用や手間もそれほどかからず、大会関係者は猛暑対策への「切り札」と話す。出典;産経新聞

なお、実際に氷風呂に付けられたという経験者さんの貴重な体験もコメントに寄せられ、こちらも反響が上がっていました。

「「氷風呂」で救護するのは怖い」という声も

なお、この救護方法については「怖くてできない」という声も上がっており、実際に発見者がこうした救護を取ることができるかについては懐疑的。

しかし、熱射病のフェーズに入った段階で次のことが起きます。

・自力で汗がかけなくなる

・体温上昇が止まらなくなる

・高体温による 筋肉や臓器の障害(後遺症が残りうる)

すなわち「すぐに冷やさなければ死」が待っていることを知っていれば、すぐに全身を全力で冷やさなければならない、という判断で動くことができます。

詳しくは厚生省のHPにてまとめられており、正しい知識と救護方法を知ることができます。

AEDのように、万が一、いざという時にはその場に居合わせた人の行動も命を救うきっかけになります。

是非多くの人が知るきっかけになればと思います。

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