赤色3号の着色料禁止、日本はいつ?「コチニール」代替の安全性についても

アメリカの米食品医薬品局(FDA)は15日、着色料「赤色3号」の食品への使用を禁止すると発表しました。1990年には発がん性が指摘されており、これまでも化粧品への使用は禁止されていましたが、食品への適用は初となります。

この決定に、日本でも食の安全に関する関心の声が高まっています。

赤色3号の着色料禁止へ

この着色料禁止の決定により、米国の食品メーカーは2027年1月の期限までに同着色料の使用中止や切り替えなどの対応が急務となります。

この背景には新しい保健福祉省長官に就任したRFK Jr.(ロバート・F・ケネディジュニア)の進める食の安全に対する政策が影響していると見られており、昨年12月にはケネディジュニア氏が「食の安全」に対する呼びかけを行い、危険成分を取り除きアメリカの健康を取り戻すことを声明しています。

ある動画ではおよそ次のように語っています。

「1990年頃から急速に、アメリカ人の平均寿命が短くなり、肥満やがん、アルツハイマーなどを患うようになった。これまでは普通のこととして受け入れてきたが、2024年に私たちは目を覚まし、なぜこのような大問題が起きたのかを考えた。

その結果、食事に問題があることに注目した。着色料の原料成分には、多くの毒物が含まれてい流にもかかわらず、食品の変質を隠すためや、工業で排出される不要な副産物の処理先として利用され始め、今や、子ども向けの食品に多数使用されるようになった。

その数が多すぎるために何十にもその化学物質を摂取してしまう状況にある。これが結果的に多くの健康的問題を引き起こしている。私たちは、この連鎖を断ち切る。」

日本語字幕は以下のツイートで見ることができます。

赤色3号禁止、日本はいつ?

日本国内でも赤色3号の使用は菓子、飲料、加工食品に幅広く使用されており、今回のFDAの対応に国が反応するかに関わらず、SNS上では「子どもたちのためにも禁止にするべき」「他にも日本は許可されている危険な添加物が多いと思う」などの意見が挙がっています。

ちなみに、赤色3号が禁止されている国はアメリカのほかオーストラリア、ノルウェーがあり、EU諸国についても厳格な制限が設けられています。

日本国内では、1日当たりの摂取量が体重1kgあたり0~0.1mgと定められており、「過剰摂取を避ければ安全」とされているので、50kgの人であれば摂取許容量は5mg。

赤色3号の添加物を避ける人には、天然由来のコチニール色素を選び人もいるでしょう。コチニールは天然由来の赤色着色料ですが、アレルギーを引き起こす例もあるため注意が必要です。一部の国で宗教的または文化的な理由で使用が制限されています(例: ヴィーガンやベジタリアンの倫理規定)。

人口・天然、どちらの着色料も、容量を守ればいいという意見もありますが、どちらも絶対に安全とは言い切れないのが実情。それゆえアメリカの「禁止」措置は国内市場・人々の健康に大きな影響を及ぼす見込みです。

国内での禁止にも少なからず影響を与える日が来るかもしれません。