頭の良い人はなぜ時間管理が上手い?年収を上げる効果的な習慣9選

時間の使い方(時間管理能力)と年収の間には、さまざまな研究で因果関係が示されており、時間を上手に使う人の方が、より多くの年収を得ているとする証明もあります。

言い換えれば、「時間を制するものはお金を制する」。今回は「頭のいい人の時間管理方法」について、いくつかのポイントをご紹介します。

頭の良い人はなぜ時間管理が上手い?

頭の良い人はなぜか時間管理が上手です。それは時間管理によってもたらされる恩恵が莫大なものだと知っているから。実際、時間管理が上手くなることでどんなメリットがあるのか見て見ましょう。

1. 高い生産性を確保できる

時間管理が上手い=日々の作業を効率的にこなせるため、高い生産性を維持できます。限られた時間の中で多くの成果を出せるので上司や同僚から信頼され、昇進や昇給の機会も増えやすくなるのです。

2. 重要な業務に集中できる

時間管理をすることで、収益や成果に重要なタスクを選別し、重要な部分に集中できるようになります。重要なタスクとは、売上や利益、自身のキャリアの成長に直接関係するもの。取捨選択してリソースを割けるため、結果として年収の向上にも繋がりやすくなります。

3. 自己投資やスキルアップの時間を確保できる

頭の良い人は、仕事以外の時間も効率的に使い、自己投資や学習に費やす時間を確保しています。たとえば、専門スキルやリーダーシップ能力を伸ばすための学習を続けるなど。こうした種まきがキャリアを加速させ、収入の上昇が期待できます。

4. 意思決定が迅速になる

時間管理が上手な人は、スケジュールやタスクを最適化し、重要な意思決定を迅速に行えます。意思決定が早いと、ビジネスチャンスを逃さずに対応できるため、結果として収入に結びつくケースも多いです。

5. ストレス管理と集中力の向上

時間管理によって、無理のないスケジュールが組めるため、ストレスが減り、精神的なゆとりが持てます。このため、長期的に集中力を維持しやすく、仕事の質も上がるため、安定した成果を出しやすくなり、年収が向上する可能性も高くなります。

6. 人脈構築やネットワーキングの時間が確保できる

時間管理が上手な人は、人脈構築に必要なネットワーキングの時間を確保できます。良好な人間関係はキャリアアップのチャンスを広げ、収入面でも大きな影響を与える可能性があります。

7. 長期的な目標に集中し、キャリアを計画的に進められる

頭の良い人は短期の成果だけでなく、長期的なキャリア目標を見据えた時間配分を心がけます。計画的にキャリアを構築することで、スキルや経験を着実に積み上げ、年収が上がりやすいポジションへと進むことが可能です。

このように、時間管理は生産性の向上や年収増加、キャリアアップ、自身の成長に大きなメリットがあることがわかりました。次の章では年収アップにもつながる、頭の良い人が行なっている時間管理の習慣をまとめました。

年収を上げる!時間管理の効果的な習慣9選

上手な時間管理のためには計画力、優先順位の明確化、集中力の維持が重要です。今回は誰もが実行しやすい。頭の良い人がやる時間管理の方法について大きく9つの習慣をピックアップしました。

1. 目標を具体化して設定する

2. 優先順位をつける

3. 時間を細かく区切る

4. バッファ時間を設ける

5. デジタルツールでタスク管理をする

6. 1日の終わりに振り返りを行う

7. 時間をお金で買う

8.「完璧主義」を手放す

9.運動で集中力を上げる

以下に詳しく説明していきます。

1. 目標を具体化して設定する

「今日中にやるべきこと」「今月達成したいこと」など、すぐやること、少し時間をかけてやること長い目で見て達成することの目標を設定して、具体的な行動計画を立てます。達成にかける時間や過程をイメージすることで行動計画が立てられるようになるので実行しやすく、成果となりやすくなります。どんな些細なこともTODOリストとして書き出して、具体化すると良いでしょう。

目標の具体化は他にも、ペース配分の修正や進捗把握の他、現状と目標を説明しやすくなることで周囲の協力を得やすくなるといったメリットがあります。

2. 優先順位をつける

重要性と緊急性に基づいて、タスクを分類します。特に締切や、自分のキャリアや信頼関係に関わるタスクは「重要で緊急」なタスクとして優先的に着手したり、自分が最も集中力を高められる時間帯に重要で集中力が要るタスクをこなすなどの工夫をすることで、無駄な時間の浪費を防げます。

また、優先順位別でタスクを4つに分類する方法を一つ挙げます。

「重要度」と「緊急度」で分類する(アイゼンハワー・マトリックス)

  • タスクを「重要で緊急」「重要だが緊急でない」「緊急だが重要でない」「重要でも緊急でもない」に分けます。
  • 重要で緊急:最優先で取り組むべきタスク。
  • 重要だが緊急でない:計画的に進めるべきタスク。将来の目標やスキルアップに関係するものがここに入ります。
  • 緊急だが重要でない:他の人に任せる、またはできるだけ効率的に片付ける。
  • 重要でも緊急でもない:可能ならば削除したり、最低限に留める。

分類の際はタスクボックスを上記のようにいくつかに分けて用意し、タスクを振り分けるのも方法の一つです。

3. 時間を細かく区切る

自分の集中力の限界を利用して短い作業時間と休憩を繰り返すことで、集中力を保ちやすくなります。

例えばポモドーロ・テクニックは、短時間集中で効率よく作業を進める方法。やり方は「25分作業して5分休憩」を1セットとし、4セットごとに長めの休憩を取るというもの。少し長すぎるな、という場合は15分など、時間感覚を短くしても良いでしょう。

また、YESかNOで終わる、サインするだけのもの、一本の電話だけで済むものなど、すぐに終わる作業(2分以内で完了できるもの)は後回しにせず、すぐ処理するのが効率的です。

これにより、溜まった小さなタスクが山積みにならず、頭をすっきり保てます。

4. バッファ時間を設ける

タスク間に5〜10分の余裕を持たせることで、予想外の出来事や遅れが生じてもスケジュールが崩れるのを防ぎます。予定ギリギリでタスクをこなすことは精神的にも追い詰められやすくなり、帰って集中力が削がれたり、やる気が低下する元にもなるためです。

タスクにかかる時間がわからない時ほど重要に。バッファを設けることで、ストレスを減らしつつ心に余裕を持って行動できます。

5. デジタルツールでタスク管理をする

GoogleカレンダーやTime Treeといったカレンダーアプリの他、Trello、Notion、structuredなどの予定作成アプリを活用し、タスクを可視化します。期限の設定やリマインダー機能を使うことで、やるべきことを忘れずに管理しやすくなります。

6. 1日の終わりに振り返りを行う

1日の終わりに、どのタスクが完了したか、改善できる点は何かを振り返る習慣をつけることで、翌日の計画やタスク管理方法を微調整し、時間管理スキルを向上させます。

同じことを繰り返さなくなり、自己効力感も上がるため、これまで以上に時間の使い方が上手くなります。

7. 時間をお金で買う

頭のいい人は、自分がしなくても良い作業はアウトソーシング(外部に委託)することで、時間を節約しています。こうすることで戦略的に大きな利益や成果を生み出せるためです。

専門知識はコンサルタントに依頼をしたり、少し高くても作業効率が上がるシステムを導入したり、移動手段にお金をかけることで移動時間を短縮したりするなどして、浮いた時間を仕事の準備や調整に回しているのです。

仕事のストレスや疲れを溜めにくくするというメリットがあるだけでなく、浮いた時間を自己投資ー自己啓発、資格取得、スキル向上などに使うことができるので、自分の市場価値が上がりやすくなります。

年収が高い人ほど、勉強やネットワーキングなど将来に向けた投資に時間を割いていることが多い背景には、このような時間の使い方が関係しているとも言えます。

8.「完璧主義」を手放す

時間管理の上で完璧を求めすぎると、かえって進捗が遅れてしまいます。必要以上にこだわりすぎず、「完了して前に進む」ことを優先することで、効率が上がります。

優先度の低い依頼や不要なタスクに「No」と言う勇気を持つことが大切です。自分の時間と集中力を守るためにも、不要なことを無理に引き受けないようにしましょう。

これらを実践することで、スムーズに時間を管理し、余裕を持ちながら成果を上げられるようになります。少しずつでも習慣化していくと、自然と効率が上がるはずです。

9.運動で集中力を上げる

実は頭のいい人が自分の体力作りを大切にすることもわかっています。運動が脳の作業効率に大きく関係しており、科学的にも運動が集中力や記憶力、思考の柔軟性を高め、ストレスの低減にも良い影響を与えることがわかっています。

ハーバード大学の研究では、有酸素運動を行った後、脳の記憶や認知機能に重要な役割を持つ海馬が刺激され記憶力や認知機能が向上し、仕事における作業効率が上がることが示されています。

またイリノイ大学の研究でも、運動をしている人はしていない人に比べて、短期記憶や集中力が向上しやすく、15分程度の軽い運動でもデスクワークのパフォーマンスが改善されることが報告されています 。

さらに、フォード大学の研究では、軽い散歩やジョギングなどの運動が、創造性や問題解決能力を60%も強化させることが報告されました。実験では運動をしたグループの方が、運動をしないグループよりも創造性を必要とするタスクを達成した割合が平均60%も高くなったと報告されたというものです。

研究では有酸素運動が扱われていますが、体が心地よさを感じるヨガ瞑想なども良いとされています。