「スマホ、乗っ取られてるかも…?」
いま、SNSや海外メディアで話題になっている「偽基地局(IMSIキャッチャー)」。
これは一言でいうと、「基地局のふりをしてスマホを騙す」装置のこと。
いま、この偽基地局が国内で野放しにされていることがわかり問題となっています。
なぜならスマホが勝手に古い通信(2Gや3G)に切り替えられ、暗号化されていない通信経由で
クレジットカード番号やパスワードなどの個人情報が盗まれてしまう可能性があるんです。
偽基地局とは?iPhoneもアンドロイドも注意
「偽基地局(IMSIキャッチャー)」とは、ざっくり解説すると以下のような順で携帯電話のセキュリティを無効化するものです。
- 5G電波などを妨害。その上で「いつもの基地局(アンテナ)」を偽装して、勝手に接続させる
- 暗号化されていない通信方式(主に2G)を使わせて、セキュリティゼロの無防備な状態にさせる
- 盗聴・ハッキング、誘導が可能に。通話内容、SMS、位置情報などが盗まれる恐れも…
基地局、というと電波塔のようなものを思い浮かべるかもしれませんが、実際は車に機材を搭載し、場所を変えながら身近に潜んでいることが確認されています。
【偽基地局情報】
— 電波やくざ (@denpa893) April 14, 2025
海外の方から海外の偽基地局情報があり
2025年1月にタイで逮捕された偽基地局の写真サイトに公開されてるけど(3枚目)
日本で目撃された物とほぼ同じ
インバーターのオレンジ色まで同じなんだけどhttps://t.co/vz8HCSHLwl pic.twitter.com/Vx4hf4nw6H
なお、こうした被害はiPhoneユーザーもアンドロイドユーザーもどちらも影響を受けます。 スマホが「どの基地局と通信するか」を判断する仕組み自体が、偽装に対して完全には防御できないためです。
ただし、OSや機種によって挙動は異なります。
スマホから個人情報が抜かれる!? クレジットカード不正利用等の被害例
偽基地局を使ったサイバー犯罪は多岐にわたります。特にプライバシーの侵害が著しく、位置情報から口座情報、クレジットカード関係までハッキングや不正操作がしやすい環境を作り出します。
中国の闇市で誰でも使えるレベルとなった偽基地局が出回り、日本でも問題化
— ロアネア@最多情報源バズニュース (@roaneatan) April 15, 2025
①偽基地局でスマホを2Gに強制切り替え
②2G通信の暗号化がザルなのでSMSを傍受される
③盗んだSMS認証コードを不正利用
④銀行やアプリの残高が盗まれる
(2G通信の無効化で対策可) pic.twitter.com/MwWDJyQJ1L
実際に、被害は様々。
被害例1:「知らないうちにカード情報が漏れていた」
・クレジットカード番号や有効期限が傍受され、不正決済に使われた
・公共Wi-Fiで偽の基地局に繋がり、カード入力画面が偽物だったケースも
被害例2:「2段階認証が突破され、銀行口座が乗っ取られた」
・銀行や決済アプリのログイン用SMSコードを盗まれ、不正送金される
・被害者が気づく頃には、数万円〜数十万円が引き出されていた例も
被害例3:「通話内容が盗み聞きされていた!?」
・偽基地局に接続中、スマホの通話内容を第三者が傍受
・ビジネスの機密情報や個人のプライベートが盗まれるリスクあり
被害例4:「“なりすまし”で他人に連絡されていた」
・SMSや通話が偽基地局経由で偽装され、別人になりすまして発信される
・詐欺の片棒を担がされたような形になり、警察沙汰になった例も
被害例5:「行動履歴が知られていた」
・スマホの位置情報が偽基地局で追跡され、ストーカー被害に
・複合的な情報から金品等を狙われやすく、強盗や犯罪に巻き込まれる可能性も
被害を防ぐ方法&気づくサインまとめ
「気づかないうちにスマホが乗っ取られてた!?」なんてことを防ぐために、
次のような変化があったら要注意です。
- 普段4G/5Gなのに、急に「2G」「E」や「H」に代わる
- 表示に通信が異常に遅い、または圏外になる
- バッテリーの消耗がいつもより早い
- 通話の不具合(ノイズ、送信できない等)
- 位置情報がズレる
- キャリア名が「Unknown」など変な表示になる
対策は
メーカーでも具体的な対策情報が発信されていますが、次のような対策で、2Gへの強制接続を防ぎやすくなります。
【今もものすごく読まれています】
— ソニーショップ☆テックスタッフ (@tenin_sato) April 19, 2025
『偽基地局』対策 Xperiaの設定で「2G通信をオフ」にしましょう https://t.co/SAWcZQBRCm #Xperia #偽基地局 pic.twitter.com/6HYdwZAxcF
- 2G通信を無効に設定する
※設定手順は端末によって異なります(参考情報は下に続きます) - 怪しいときは機内モード→オン/オフでリセット
- 不審なSMSリンクは絶対にクリックしない
iPhoneの2G対策
iPhone(特にiOS 12以降の機種)では、対策は特に必要ありません。
2G通信は原則として「使用しない」設計になっています。iOSは、可能な限り4G/5G、あるいはWi-Fiを優先する仕様。
iOSは、万が一2Gに落ちても、基本的に最低限の機能(通話やSMS)のみで通信内容は暗号化されます。
Androidの2G対策
Android(10以降)では「2Gを明示的にオフにする設定」が可能です。
例:設定 → ネットワーク → モバイルネットワーク → 詳細設定 → 「2Gを使用しない」
ただし端末によって若干操作方法がことなります。
また、スマホに詳しい方についてはVPNアプリを使って通信を暗号化したり、「SnoopSnitch」などの専用アプリで監視(対応端末のみ)することも有効とされています。
「スマホの違和感」に気づこう
日本ではまだ報告が少ないものの、海外ではすでに被害が出ています。
誰でも被害者になる可能性があるからこそ、「あれ、なんか変?」と思ったら
すぐにチェック&対策するのが大事。
スマホはいつもそばにあるものだからこそ、セキュリティ意識はしっかり持っておきたいですね!