展示物火災で無罪主張の学生にネット不快感「無罪ありえない」実刑求める声

2016年11月、明治神宮外苑のイベント会場で展示物の木製ジャングルジムが燃え、5歳の男児が巻き込まれ死亡した火災で、重過失致死傷罪に問われている当時19歳の大学生だった男性(23)ら2人が初公判で無罪を主張。

男性らの責任逃れの姿勢に「ありえない」とし、実刑を求める怒りの声がネットで沸き起こっています。

展示物火災で日本工業の元大学生が無罪主張

2名は初公判で次の様に主張。

「発火は考えられませんでした」出典:FNNプライムオンライン

事故の経緯は次の通り。

 火災は16年11月6日午後5時15分ごろ、東京都新宿区霞ケ丘町の神宮外苑で発生。投光器の熱が伝わってアートとしてあしらわれていた木くずが燃え、中で遊んでいた東京都港区の幼稚園児が焼死し、助けようとした父親もやけどし重傷を負った。出典:朝日新聞

重過失致死傷罪に問われている学生は当時21歳の日本工業大学学生。

2名は元々LED電球のみだった作品に「その場のアイデアで」白熱灯を設置し、放置。指導教員はこれについて「指導監督をしていなかった」と話しています。

事故について同大学の男性教員(39)、イベントを主催した東京デザインウィーク株式会社の男性社長(70)、イベント事務局長の男性(56)、事務局員の女性(33)の4名は業務上過失致死傷の疑いで2019年3月に書類送検済み。

出火当時は白熱球を使った投光器が置かれていた。学生は「ライトアップを際立たせるためにその場のアイデアで置いた」出典:朝日新聞

作品は木屑が白熱灯に触れており、学生でも発火が予見できたという声が強く、またその後の責任転嫁など対応の悪さでも非難を受けました。

学生にネット不快感「無罪ありえない」実刑求める声

これに対し、ネットでは「無罪はありえない」と声をあげます。

白熱灯はすぐに熱を持つことは広く知られています。

2010年に製造が停止していますが、光を生み出す際に発生する熱の量がLEDに比べて非常に多く、「エネルギー効率が悪い」ことが理由になっています。さらに危険な側面として、この発生する熱は300℃を超えることも。

白熱電球は、消費電力のうち光となるのは約10%。中のフィラメント(金属の細い線)に電流を流し、白熱させる仕組みのため、ほとんどは熱となる。その結果、白熱電球の表面は触ったら火傷するぐらい高温になり、300℃を超えることも。出典:エキサイト

白熱灯を使用した者であれば「火傷しそう」と感じる人は多いはず。

しかしこの2名の学生は「知らなかった」とのこと。

中で子供が遊ぶことを前提にしておきながら、無知に加え監督不行き届きが生んだ悲劇。

この主張には「学校側に責任がある」という意見の一方で、「無知はありえない」さらには「知らなかったから無罪、はありえない」という厳しい声が多く聞かれます。

事故から4年。コロナ禍の影響で裁判に遅れも出る中で、司法の動きが遅すぎるという声の中で被害者側にとって辛い言葉。

ネットからは裁判の行方を案じ見守りたい、という声も聞かれました。