力士20人の女性救助劇で境川部屋親方「そっとしておいてほしい」にネット賞賛「漢すぎてかっこいい」

東京・足立区の部屋近くの毛長川に架かる橋で10日、女性が飛び込む事件があり騒ぎに気づいた大相撲の境川部屋の力士約20人らが、深さ2メートルの川から女性を救助していたことが明らかになりました。

力士20人が救助に当たったことも世間にインパクトを与え、話題に。一方で、救出に当たった師匠の境川親方は「(救助された女性を)そっとしておいてあげてほしい。」などと謙虚な姿勢を貫き、指導者と弟子の心優しい姿がネット内でも評価されています。

力士20人の女性救助劇

女性を救助したのは、大相撲の境川部屋の力士約20人ら。

時刻は午前5時半ごろで人気も少ない時間帯。境川部屋の力士らもまだ寝ていたものの、助けを求める声に気づいた境川親方が大部屋につながる内線をかけて、力士ら(若い衆)を起こし、20人を救助に向かわせたとのこと。

当時、川に転落した女性を散歩中の男性らが救助しようと試みるも、深さ2mの川から引き上げることができず、救助に難航。

通りかかった別の女性が境川部屋なら力を貸してくれるのではないかと思いつき、助けを呼んだと言います。

女性の転落に気づいた男性(77)はインタビューに応じ「お相撲さんの若い衆がぐっと掴んでくれて、あとはクレーンで持ち上げるみたいに出せた。すごい力だったね。」と回想。(出典:スッキリ!(2020年6月12日放送)より)

その後さらに、駆けつけた救急隊員のもとまで2メートルの高さを持ち上げなければなかったところを力士らが軽々と持ち上げ、救助に大きく貢献したことも報じられています。

現場にはすぐに救急車が到着したが、女性を乗せた担架を道路に運ぶには約2メートルの高さまで持ち上げる必要があった。ここでも複数の力士でやすやすと「リフトアップ」。出典:毎日新聞

境川部屋親方「そっとしておいてほしい」にネット賞賛「漢すぎてかっこいい」

朝5時半、まだ多くの人が寝静まる中、助けを求める声にいち早く気付き寝ている若い衆を起こして現場に向かわせた境川部屋親方。

取材に対して「救助は当然のことをしたまで」と語り、また「(救助された女性を)そっとしておいてあげてほしい。」などと気遣いも見せたその優しさに、ネットでは「まさに漢です、かっこいい。」「土俵外の教育も素晴らしい」などと賞賛の声が上がっています。

大きく報じられないのは親方のおかげとも

さらに、ネットで大きな関心を集めた「力士20人が女性を救助」という報道は境川部屋親方の配慮により情報が少ないため大きく報じられていない、という見方もあります。

Twitterでは「この女性の様子などあまり報道されてないのは、親方が力士たちに女性のことをベラベラしゃべらないように指示したからだとか。」と行った噂も。

境川部屋のほぼ全員が親方の一声で目を覚まし救助に当たり、去り際も美しい様子はまさに「素晴らしい相撲部屋」と言えそうです。