「トランプ票の破棄」のデマ動画は?拡散でニュースに・tiktokの@redemptiontacticalについても

11月3日より”泥沼の接戦”が繰り広げられている米大統領選を巡り、SNSを通じたデマ情報が相次ぎ、Facebook、Twitter、TikTokなどでのアカウント削除と御情報拡散による炎上が繰り返されています。

その中の一つ「トランプ票の破棄」という説明がされた動画には、ニュースも反応。ファクトチェックの様子が明らかにされる一方で、SNSでは未だ拡散される様子があるようです。

「トランプ票の破棄」のデマ動画は?

4日から5日にかけて話題となった「トランプ票が大量に破棄されている」というフェイクニュース。

動画の発信元となったTikTokアカウント(@redemptiontactical)はすでに凍結されている一方で、中国や日本でもこの動画が拡散。

これらを拡散する人々からは「米国の正義が失われている」「米国とトランプを応援する」といった声が聞かれます。

拡散でニュースに→ファクトチェックの結果

この動画、ロイターによると、ファクトチェックの結果、このビデオは、サウジアラビアの当局者が2016年に死んだ鶏を処分していることを示しているため、誤りであることが示されています。

主要な激戦州での投票数が増える中、ソーシャルメディアの投稿は、ミシガン州、ネバダ州、ウィスコンシン州、アリゾナ州の共和党大統領ドナルドトランプに投じられた投票用紙がトラックから投棄されていることを示していると主張しています。

実際、このビデオは、サウジアラビアの当局者が2016年に死んだ鶏を処分していることを示しているため、誤ったラベルが付けられています。

誤ってラベル付けされたビデオは、アカウント@redemptiontacticalからのTikTok投稿に最初に表示されたようです。

ビデオに重ねられたテキストは、「すべての民主党員がトランプ投票を送った場所を見つけた」と述べ、労働者が材料を取り除く4台のトラックに「ミシガン」、「ネバダ」、「ウィスコンシン」、「アリゾナ」のラベルを付けています。その後、アカウントは削除されました(ここ)。出典:ロイター

一方で、上記の動画がフェイクであることが報じられた一方で、実際に一部の地域で投票用紙が破棄されていた事例も確かに存在しています。

ペンシルベニア州のゴミ箱で見つかった軍の投票用紙—ほとんどがトランプの投票でした(PJ MEDIA)より

ペンシルベニア州のゴミ箱で、海外の軍隊からの郵送投票が見つかりました。投票用紙は、ペンシルベニア州ルザーン郡の選挙問題の調査中に発見されました。廃棄された投票用紙のほとんどは、トランプ大統領のために投じられました。出典:PJ MEDIA

真偽不明のTwitterも

tiktokの@redemptiontacticalについて

現在、デマ動画を配信したとされる@redemptiontacticalのアカウントは現在までに凍結され、そのほか事実の切り取りから誤った解釈へとつなげる偽情報についても、発信元はSNS各社によって次々に凍結する動きが報じられています。

また、別件ではバイデン氏が「最大規模の不正投票組織を用意した」という発言をおさえたとする動画がSNSで拡散されたものの、これは”トランプ支持派の共和党議員、マージョリー・テイラー・グリーン氏が都合よく切り取っただけだった”ことが明らかになったとされる報道もあり、物議を醸す場面も。

それでもネットでは「偏向報道がすぎる」「必要以上にメディアがトランプを嫌っていると感じる」といったメディアを信用しないとする考え方を根底に持つグループが拡散を繰り返しており、インターネットリテラシーを問われる混乱は現在も続いています。

ネットの反応