女優の神田沙也加さん(35)が札幌市内のホテルの高層階から転落し、亡くなったことが19日未明に明らかになりました。
神田さんは18日、20日に札幌文化芸術劇場hitaruで上演された主演ミュージカル「マイ・フェア・レディ」に出演予定でしたが定刻に現場に姿を見せず、一時「失踪」と騒ぎになったことが関係者の話で明かされています。
仕事面では本業のミュージカルで憧れの主演を担うほか、TV出演、雑誌・アパレル業でも多彩に活躍していたことから、「順風満帆そのもの」と言われていた彼女ですが、メンタル面では関係者も「もともとメンタルは強いタイプではない」と明かしています。
神田沙也加さん「メンタルは強いタイプではない」
亡くなった神田さんが事故当日に出演を予定していたミュージカル「マイ・フェア・レディ」は、神田さんが10代の頃から憧れ、台詞も歌も完全に暗記していたというほど憧れだった舞台。
過去には「ただただ見ほれるばかりで、口が裂けても同じ役をやりたいなんて言えなかった」というほど憧れの役だったヒロインのイライザ・ドゥーリトル役に2018年から、抜擢され、今年も朝夏まなとさんのW主演を続けていました。
出演決定を伝えるマネージャーからの連絡に“悲鳴を上げて泣き崩れた”と言います。
神田さんの人気は「アナと雪の女王2」「FNS歌謡祭」などでその歌唱力や演技力が知られるほど人気を高めてきました。今ではファン内外から「親の七光に頼らず、自力でミュージカル女優に上り詰めた努力家」と称され愛されていきました。
しかしそうした成功がありながら芸能関係者は「もともとメンタルは強いタイプではない」と明かします。
スポニチの取材に応じた関係者はその根拠として,2017年5月に俳優の村田充と結婚するも、思い描く家庭像の差異が原因でわずか2年半で離婚したことや、昨年9月には神田さんが「双子の様な大切な存在」とも語る黒崎真音(33)が硬膜外血腫でライブ中に目の前で倒れショックを受けていた例を挙げています。
大切な相方へ。
公演後にALICesのマネージャーから慌てて聞いて、立ち上がれなくなって、泣きました。
いつも想ってるよ、双子じゃないのに双子みたいなあなたの事を。
その日を信じているよ、だから今はゆっくり休んでね。
観に来てくれて褒めてくれた公演、絶対最後まで頑張るからね。— 神田沙也加 (@sayakakanda) September 19, 2021
こうした繊細な面は、過去にも。俳優の村田充との結婚時報告時にはマスコミ関係者の囲み取材で夫が怪我をし、車が傷だらけになり「とても怖かったです」とTwitterで抗議したこともありました。
パーティが終わりました。
ご招待した皆さんには何とかご挨拶できました。
帰り際、報道の皆様に車の周りを塞がれてしまい、カメラが充さんの右目にぶつかり怪我をしました。
ご報告する事はしました。写真も載せました。悪い事はしていません。
人生で大切なこの日、笑顔で終わりたかったです。— 神田沙也加 (@sayakakanda) May 13, 2017
お招きした先輩方には一言ずつ、帰りにコメントして頂かなくてはいけませんでした。
お詫びとお礼がしたく開いた場でしたが、またご迷惑をおかけした形になってしまった気がします。
フラッシュで前が見えず、進むのがやっとでした。
車が傷だらけで涙が出そうです。
とても怖かったです。— 神田沙也加 (@sayakakanda) May 13, 2017
失踪理由は私生活の孤独感か
とはいえ、これまでに今回の失踪や転落との因果関係は明らかになっておらず、未だ、神田さんが事故に巻き込まれたのか、自ら転落したのかは不明なまま。
転落の直前とも言える18日の午前10時頃、沙也加さんから父である神田正輝さんの誕生日(今月21日)を前祝いする電話があったことをスポーツ報知が報じています。
18日にテレビ朝日系「朝だ! 生です旅サラダ」(土曜・朝8時)に生出演。番組終了後の午前10時頃、沙也加さんから正輝の誕生日(今月21日)を前祝いする電話があり、会話をしたという。出典:スポーツ報知
神田さんは母の松田聖子さんとは絶縁状態にあるとされてきました。2017年の結婚時には「いままで経験したことのない安堵感が生まれています」と、家に帰れば家族がいる安堵感に幸せを感じていたと話していました。
「いままで経験したことのない安堵感が生まれています」と結婚したことについての率直な感想を述べた神田。
(中略)
その安堵感は、仕事にも大きな影響を与えてくれているという。「一人のときは自分の欲や展望で動いていたものが、家族ができたことにより、いろいろな未来を描くことができると思うんです。もしかたら今後、子供が生まれるかもしれませんし、そういったことが仕事をする上で原動力になってきます。また、仕事で何かあっても、家族のもとに戻れば、また元気になって次にいけるという安心感は本当に大きいです」。出典:シネマトゥデイ
2019年の離婚後、神田さんには熱愛報道もありましたが、神田さんが憧れていた「家庭」は叶わなかった。孤独感を埋めることができなかったのでしょうか。
訃報への書き込み中には、そうした一面が自死に向かわせたのではないかとする声も上がっています。
<<生まれてすぐ母親の松田聖子がほとんど面倒見ず、ずっと寂しい人生だったんだと思う。自分の結婚の時も父親(神田正輝さん)としか写真撮らなかったぐらいだから。
言ってみれば母親への復讐とも受け取れるな。やっぱり愛情持って育てられないとゆくゆくは自分の事も大事できないのかな…」>>
<<偉大なご両親を持ち、最後までアイデンティティを持つことができなかったのかもしれない>>
また、非常に純粋で感受性が豊かで、周囲の感情や雰囲気を敏感に感じ取ることが神田さんをさらに苦しめたという声も。
<<元芸能関係ですが「とても真面目で、両親が有名人でデビューした事、その時にあったバッシング、その後も、両親からの諸々で、すごく傷づいていたと聞いていました。「芸能界では本当に珍しい位、純粋」と皆が言っていました。>>
<<笑顔の中にも様々な不安定な部分があるのは、知られていましたよね?でも歌声も本当に可愛くて綺麗で素敵でしたし好きでした。きっと多くの人がそう思ってるのに、届かないものなのでしょうか……>>
多くの人々に愛されていた神田さん。しかし一番求めていたのは、神田さんの本当の家族からの愛情だったのでは・・今となってはその問いかけも聞くことができなくなってしまいました。